5.当研究−ダイヤネットワークの展開

 

()モデル事業から当研究へ

  当研究では、企業退職高齢者が生きがいづくりとして何を考え、何を求めているのか。また、それらを視野に、自分自身に役立つ情報とは何かを自ら参加する活動を通して提案することを目標とし、テーマを「パソコン通信をツールとした企業退職高齢者の生きがいづくり」としてスタートした。

  しかし、当研究の、特にスタートして概ね一年間は、「企業OBの立場から、自分たちでコミュニティづくりを考えてみます」ということで始動したモデル事業の後を引き継ぐ形で、モデル事業に参加した26人が会員ということもあり、コミュニティ活動や、パソコン通信技術の補習教育が話題の中心であった。

  これらの活動の間にも、自主活動で集まる機会等をとらえて参加者、財団担当者間で「生きがいづくり」テーマ活動への移行策について話合い、結果、2年目に入って、新規入会者も含む会員を構成員とする「運営委員会」「研究会」組織をつくり「生きがいづくり」に焦点をあてた活動へと展開した。その後、この組織を中心に当研究期間終了まで活動した。

 

1)新たな参加者・会員増

  生きがいづくりテーマ遂行には会員増、並びに健康生きがいづくりアドバイザーや生活設計アドバイザー等生きがいづくりに関わる有資格者の参加が必要だという考えで、当財団の賛助会員各社の人事や総務などを訪問し入会者の紹介を打診した。一般社員では、社内報で紹介されたケースで1人の入会者を得たが、この紹介ルートでは入会者の多くを期待できなかった。一方、ある企業では、社員教育や転職などに関わりのある人事担当者の理解のもと、当研究活動を専門の立場から支援する考えで適任者を紹介されることがあった。また、アドバイザーとして活躍している人の参加を得るに加え、会員自身が所属するOB会の総会開催時にチラシを配布し、更に、知人、友人を勧誘する形で入会者が増え、現在74人(他2人死亡退会)になってる。

 

2)ダイヤネットワーク活動

  26人からスタートした会員数は、会員も参加して積極的に集客活動を展開した結果、概ね1年後にはほゞ倍の人数になった。自主活動など集まる機会をとらえて話合いを続けてきたことから、会員にも生きがいづくりテーマへの取組み機運が熟してきた。丁度その頃、モデル事業からの引きずりで、コミュニティ活動の延長、趣味の集まりといった声が聞こえる時期にさしかかっていた。

  そこで、当初目標とした生きがいづくり活動への移行を計るべく運営委員会をつくり取組の具体策を検討した結果、これまでの自主活動に加え「運営委員会」「3つのテーマ研究会活動」を中心に、「賛助会員各社の協力を得た各種イベント・勉強会等の開催」「国際高齢者年NGO活動への協力参加」等実施するに至った。

 

@運営委員会

  会員の9割以上が賛助会員各社のOBであり、運営委員はその中から、一社に集中しないよう人選しお願いした。運営委員会は月一回頻度で開催し、ネットワーク運営全体に関わる課題を検討すると共に、各委員は3つの研究会の何れかに属し、研究会活動の中心的役割を担っている。また、「自分自身も含む企業退職高齢者に役立つ情報とは何か」に視点をおいて、各種イベント・勉強会の企画・運営などを担当し、その実施に当たっては、賛助会員各社の協力も得ている。

  運営委員会議事録、諸活動状況・結果報告等は、電子会議室に掲載し、全会員が何時でも、何処でも同じ情報入手が可能という状況である。

  時には、全会員に同時通報電子メールで情報提供し、会員の受信状況を把握し、アクセスが無い人には電話で近況を伺い、運営委員会で対策を検討するなども行っている。

 [付記]

  何らかのトラブルからパソコン通信に支障を来している会員がいる時、その人の自宅近くに技術支援ができる人がいるケースでは、問題解決のみならず、それをキッカケに新たなコミュニティの輪が拡がる等副次的効果が得られている。

 (解説)ニフティ社のID番号取得者同士は、ニフティマネージャーで発信した電子メールを相手が何時受信したか、未受信か確認出来る仕組みになっている。

 

A研究会

  生きがいづくり活動につて、他のグループでは何を考え、何をしているのか、自分たちは何をどうするのかという課題を運営委員会に投げかけ検討した結果、前者には「調査研究会」、後者では「シニア・ハッピーライフ研究会」及び「お楽しみ編集室」の3グループ活動とし、各研究会名の電子会議室を新設し、会員にも参加を呼びかけ、活動結果を当該電子会議室へ掲載することとした。

  各研究会の活動結果は、全て活動記録集に収載しているが、ここではその概要について以下に記載する。

 

*調査研究会

  「ダイヤネットワークでは、従来からAARP米退職者協会の活動について、種々な調査を行ってきたが、平成10年6月の運営委員会で今後の活動方針が討議された。その結果、生産的社会参加に焦点を絞り、国内外の高齢者団体を訪問、インターネット等により実状を調査し、問題点を抽出し、今後のあるべき姿について検討、提言を行う事となり、新たに調査研究会が設置された。

  ダイヤネットワークの活動テーマには、企業経験者の高齢化社会への対応が課題の一つと考えられるが、高齢者が「生涯現役」をめざし、自ら積極的に自主、自立し、地域社会と共に相互扶助のもとに21世紀の高齢化社会システムを構築して行くことであると思われる。

  各々の詳細はその都度ダイヤネットワークの電子会議室に掲載するが、今回はこれらの要旨と流れについて述べる。特にAARPは高齢者団体の元祖であり、代表的存在であるので、詳述したい。」という出だしで報告された活動結果は、インターネットから情報収集し、国内の団体には会員が訪問調査を行ったものである。以下に調査した団体を示す。

 ?@米退職者協会ーAARP

 ?A米国の高齢者行政

 ?B海外の高齢者団体とネット

    カナダ、イギリス他

 ?C北欧の福祉

 ?D国内の高齢者団体

    東京高齢者共同組合、WAC,メロウソサイアティ、三井ボランティアネットワーク

 ?E世界の高齢者ネット

 

*シニア・ハッピーライフ研究会

  「AARP(米国退職者協会)のRetiredを引退したでなく移行したTreansitedとする姿勢、To Serve Not To Be Served の信条に共鳴。その日本版を作ろうと志を持ち、取り敢えずはダイヤネットワークに如何に魅力を持たせ拡大展開 を図って行くかをテーマに、研究課題を「21世紀のシニアライフをハッピーに過ごすための研究」として取り組むこととした。」という出だしで取り組んだ研究の対象(分野)は以下の通りである。

 ?@定年後のシニア向けに

 ?@.生活を支える制度やサービスの特典(医療・福祉・年金・税金・雇用等)

 ?A.生活を豊かにするサービスの特典(旅行・レジャー・教養・娯楽等)

 ?B.社会参加で生きがいを(パソコン学習情報とネットワークづくり)

 ?A退職準備を考えているシニア向けに

 ?@.退職前のプランづくり事例集(出来るだけ会員から募集)

 ?A.退職時の手続き等失敗事例とうまくいった事例集(会員から募集)

 

*お楽しみ編集室

  主として電子会議室「井戸端会議室」に会員が掲載した記事を話題毎に分類・編集し、当研究活動の活動記録集 の原稿とすべく纏めることを活動の中心としたもので、分類は以下の通りである。なお、電子会議室「井戸端会議 室」はモデル事業の時から、ノンタイトルセクションとしてあったものに、趣味的要素の濃いもの、例えば、旅や歴史などを一カ所にまとめたものである。

 

   分 類

      分 類

 A 歴史

 C 旅・登山・散策

  A1 三菱小史

   C1 国外

  A2 歴史

    C2 国内

  A3 郷土

    C3 登山・散策

 B 文芸

  D 自然

  B1 俳句

    D1 園芸

  B2 映画・音楽・演劇

    D2 鳥

  B3 能面

    D3 虫

  B4 書籍・書評

  E 生活

 

  E1 健康

 

  E2 食